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それでは具体的な選択方法を考えてみよう。まずデジタル製品を買うときに一番気になるのが、買ったと思ったらすぐに次の技術を取り入れた新機種が登場して悔しい思いをすることだ。
そこで前回取り上げた機種の発売時期を表にしてみると、下記のようになる。見てわかるのは3ヶ月か6ヶ月の周期で製品に新しい付加価値をつけないと商売にならないのだ。つまり、この周期は技術の問題よりもセールスの問題としておこなわれるのである。
そのための技術が市場にあるなら、また他社が取り入れていればその技術を含んだ機種が近い次期に登場する可能性が多分にあると言うことだ。
たとえば、液晶のサイズアップなどは他社に追随するのはあたりまえであり、メモリは少しずつ他社とのバランスをみながら増やしていくというわけである。発売時期に見る、次期モデルの発売予想。
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7月発売 500シリーズ |
610シリーズ |
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STN発売 |
3/16 TFT発売 |
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旧タイプ |
3/6 100発売 |
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New 1.0kgトラックボールタイプ |
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旧タイプ |
3/23 model 2 新発売 |
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いずれA5版の可能性もある! |
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〜150MHz |
200MHz |
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5/16 505EX |
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6/1 新発売 |
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6/6 新発売 |
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2400/180MHz |
4/7 2400/240MHz |
たとえば上記の表の上からみると、NECのmobio NXは、近いうちに東芝Libretto 100と同じ横幅を800ピクセルに広げた機種を対抗して出すと予想できる。(たぶん)
しかし独自の特徴があるメーカーの場合はマイペースである。たとえば、パナソニックLet's note miniの場合独自開発の光学式トラックボール技術があるので、少しサイクルは遅くなる。しかしすでに6ヶ月も経ったのとCPUスピードが遅いこと、今後の主流のUSBポートが備わっていないことが、他機種との欠点なのでそろそろ新型が登場するであろう。(6月19日166MHzの新型登場しました。)
次に三菱のAMiTYの場合、液晶画面に独自のDFActive液晶という物を使っている。そして3月の末に発売されたばかりなので、半年後の秋以降でないと新型の可能性はないだろう。
MebiusにA5と言う機種は現在無いのだが、6月の始めにシャープはSONYのバイオに対抗してB5サイズのMebius PJを出した。これと同じようにA5ミニノート市場に参入しないとは思われない。先のMebius PJに続いてこの夏のボーナス商戦に用意してある可能性は十分にあるわけだ。(7月3日 発売でA5サイズのモバイル書院というワープロが発売されます。この事でパソコン版はしばらく後になると思われます。年末商戦か?)
このようにB5ノートはSONYのバイオが独壇場であったため、各社が一斉に攻撃を始めてきた。それまで一番人気だったパナソニックのLet's noteが重量・性能・装備を含めて時代遅れになってしまっていた。2ヶ月程前からCD-Romドライブやモデムカードをセットにしたお買い得品が出ていたが、これはモデルチェンジする新製品の登場が近いことを表していると言えるわけだ。
小型サブノートはB5サイズのものと、A5サイズのものがあるが、今は先ほどのSONYのバイオに対抗したB5サイズが話題だ。
そこで、まずは競争激化の
B5サブノートを比較してみよう。現在、SONYのVAIO 505シリーズの売れ行きに刺激されて、各社からB5軽量薄型ノートパソコンが続々、登場してきた。まずは先月末に発表されたシャープのメビウスPJ。しかし発売は6月6日だ。そこへ6月1日にNECから新しいノートパソコンのシリーズが発表された。今回の発表により、マグネシウム合金採用の薄型B5ファイルサイズノートPC市場に、ソニー、シャープ、NECの3社が参入したことになる。そこで今一番ホットな競争が始まったB5サブノートの3種の比較を表にしてみよう。
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製品 |
LaVie
NX |
Mebius
PJ |
VAIO |
CPU |
MMX Pentium 200MHz |
MMX Pentium 233MHz |
MMX Pentium 233MHz |
メモリ |
64MB(メモリスロット占有済)、最大96MB |
64MB |
標準64MB/最大64MB |
ビデオチップ/メモリー |
NeoMagic NM2160 (2MB) |
1.1MB |
約1.1MB |
HDD |
2.1GB |
3.5GB |
2.1GB |
ポインティングデバイス |
NXパッド |
パッド型 |
パッド型 |
モデム |
56kbps(K56flex) |
56kbps(K56flex) |
33.6kbps(V.34)/14.4kbps(FAX時) |
PCカード |
Type2×1 |
Type2×1 |
Type2×1 |
液晶 |
10.4インチTFT |
11.3インチTFT |
10.4インチTFT |
バッテリ駆動時間 |
約2.1〜2.8時間 |
約2.5時間 |
約1.5〜3時間 |
外形寸法 |
264×208×25mm |
259×212×21.2mm |
259×239×20.8mm |
重量 |
1.25kg |
1.37kg(1.79kg) |
約1.35kg(バッテリーパック(S)搭載時) |
写真 |
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上記の表の中の赤字は他より秀でた部分であり、緑字の部分は他に劣っているか、または問題点である。
たとえば、ヒット中のVAIO 505EX/64の場合モデムがすでに一時代前の性能だし、メモリもすでにフル搭載状態で標準/最大が同量である。
また、シャープの新製品Mebius PJの場合メモリは初めから64MBの固定であり、いずれ増設したくなった時には新しい機種を買わなければいけなくなるわけだ。これはシャープ製品全般に言える傾向で悔しい思いをすることになる。一方NECの最新Lavieシリーズは業務用など豊富な機種揃えがあるため、このようなメモリ部分にも拡張性が残されている。
上記の3機種の選択ポイントはB5サブ・ノートの液晶画面最大サイズのシャープ。CPUスピードが少し落ちるが最軽量のNEC。ハードディスク容量で選べばシャープ。というようにSONYはすでに時代遅れになったことが解る。
軽量ということだけであれば、これらのB5サブ・ノートでも十分なのだが、もう少し小型で鞄の中や電車内での使用でも邪魔にならない「A5ミニ・ノート」をいよいよ研究したいと思う。しかし、やはりA5ミニ・ノートで考えたい。
B5サブ・ノートが、かなり軽量になってくると、「A5ミニ・ノート」は1kg位を基準にしなければ意味がない。しかし、A5ミニ・ノートクラスになると拡張ポートや拡張ベイというものが別に必要になることにもなり、その辺との兼ね合いも考える必要がある。
つまり、CPUスピードやメモリ容量はスペックを見ればすぐ解るのだが、「バッテリー駆動時間とバッテリーの重量」や「本体重量と周辺機器重量」とのバランスを考える必要がある。たとえばバッテリー時間だけを見ているとそれは大容量バッテリーやバッテリー2本装着だったりという場合がある。ところが本体重量のの表記は一番小さいバッテリーだったりするのだ。
このように考えてみるとモバイルPCとしてどのような使い方をするのかによって、重量が違うのである。そこで先にそれを考えてみよう。● 最初に考えるのは、通勤などに持ち歩く事。この場合は通勤時間をクリアできる容量のバッテリーと本体のみの重量で良い。
次に出張などの場合、電車内などで使うためには大容量バッテリーが必要である。そして出先での充電や使用のためのAC電源。そして周辺機器や拡張ベイなどを持っていく場合の重量である。
これらの条件ごとの周辺機器と重量を比較する必要がある。それでは次回では「A5ミニ・ノート」でこの重量や性能そして機能の比較をしてみる。
第7話「いよいよ、A5ミニ・ノートの比較。」へ