第3弾
間違いだらけの 公共物デザイン?
間違いだらけの公共物デザインとは
第2弾のカーデザインで建築物やクルマの公共性にふれたが、今回は建造物などについてふれてみる。 まずはじめに浜松町から羽田空港までの「東京モノレールの脚橋」についての話だ。
この脚橋、従来はグレーだったのだが、昨年のある日、突然下記の写真のように、真っ青になった。 あまりのエゲツない色なのと、徐々に塗っているのをJR線の車内からみていたので、たぶん下地の錆止めなのだろうと予想した。
ところが、そのペンキの上には何も塗られず、そのまま雨などの汚れが残りはじめた。そうなのだ、これで完成と思っているのだ。お役人は。
青空にとけ込むと思っているのか、
それとも目立たせたいのか。
幸いにも現在のところ、田町から浜松町のJR線と併走する付近に留まって居るようだが、全線こんな色に塗ってしまうつもりなのだろうか。
公共性のあるものの色と言うモノをお役人は考えているのだろうか。いや、考えたけどセンスが無かったのだろうか。それとも併走するJRから京浜東北線の車両用ペンキをもらったのだろうか。
どちらにしても許し難い色味なのだ。
ご近所の新交通ゆりかもめの脚橋は写真のように薄いブルーとグレーで自然に空になじんでいて、気遣いが感じられる。それなりのセンスがある人がやっていると感じます。外国などの場合このような公共のモノの色などはきちんとセンスよくコントロールされている。
● 実は日本でもそのような機関があるらしいのだが、この機関そのものがセンスがないようで困ったものである。たとえば、東京都営業の都バスの色だ。
都営バスの無造作なカラーリングと
デザインは誰がやったのだろうか。
実はこの都バスは近年(10年位前)にお色直しをしたのだが、最初の色は「からし色に赤ライン」というような色味だった。色味的に遠目でも目立つ色にしたかったのだろう。それはそれなりに、色の組み合わせとしてはおかしくもない色だった。
ところが、これに先の機関がクレームをつけたらしいのだ。「目立ちすぎて品がない」と、そして変更されたのが現在のエゲツない「グリーンと爺臭い肌色系」のカラーリングなのだ。
つまり、良かれと思っているモノがこの色なのである。
公共性の目的とはなんだろう。見つけやすく目立つこと、品よく町並みにフィットすること、そしてセンスを感じられること。
たとえば、ハワイの市バスは真っ黄色だし、ロンドンのバスは真っ赤。どちらも目立ちすぎると非難するような色ではなく、きれいに町のワンポイントになっている。
これらを考慮したセンスが求められるはずなのだが、そのようなデザインセンスを持った人がこの機関にはいないのだろうか。
この電話機の色もにたようなグリーンだが、公衆電話の場合はすぐに見つけられる方が良いので、このグリーンでも良いでしょう。 この色が嫌いでも迷惑なのはこの電話を設置しているお宅の人だけですから。
以前はオリンピックの選手団のユニフォームがとてもセンスがなかったですが、 今回の長野オリンピックでのブルーのボア付きジャンパーは、おとなしい色で悪くなかったですね。
公共物の話もまだまだありますが、今回はここまで。
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