fukuda's 増刊号
 
 
 
1998.9.22
 

帰国編
第2回 ここは海の孤島になった!
 登場口のロビーで寝ていると。

 昼飯も食い、登場口のロビーで惰眠をむさぼっていること2時間。構内放送が入る。「お待ちのJAL117便は台風のため、欠航になりました。」なに〜、ついにやって来てしまったのか。あと30分だったのに。だから、2時間前に逃げちゃえばよかったのに。晴れてたんだから(そうはいかないって)。
 とにかくカウンターで切符の手続きをする。「明日の便になさいますか?」いや、電車で帰る。というと「それでは、このチケットで1ヶ月以内に再使用できます」という。再使用と言ったって、関西人でもない私がこの関空から羽田行きの切符をどうすれば良いんだ。まあ、それはあとで考えるとして電車で帰るにはどうすればいいのだ。新幹線に乗るには<新大阪>に行くのは解るが、全然土地勘がないのだ。何しろ、自慢じゃないが、私は大阪に降り立ったことが無いのだ。電車で通り過ぎたことはあるが、未知の国なのだ。イタリアより遠いのだ。今じゃ、イタリアの方が土地勘もあるし、イタリア語の一つや2つも知っている。関西弁などよくわからん。
 とにかく、重いスーツケースを宅配便に預ける。「それじゃ、明日お届けになります。時間指定はありますか。」「いや、ありません。なるべく早くね。」それから、「ところで、電車に乗るにはどうすれば良いのですか。」すると、「あっ、今、電車みんな止まってます。関西周辺はみんな不通ですわ。この関空への橋も不通で電車もバスも車もみんな動けません。」なにい〜。
 ここは陸の孤島ならぬ海の孤島(これではシャレにならぬが)。関空にはこんな落とし穴があるのだ。どうせ、海上の空港と言うのだったら、空母の上に作れば、そのまま羽田まで行けたのにと思いながら、この関空内の従業員も皆同じ仲間になってしまったんのだ。まるでタイタニックのように「タイフパニック」なのだ。
 まずは外の風景を見てみよう。

 おお、なんと。寝ているうちに大雨になっている。いやこれは台風なのだ。風はどんなだと入り口を見るとなんと・・・。

風はまさしく台風のそれだ。風の力か雨のせいか、自動ドアが開きっぱなしになってしまい係員が一所懸命に閉めている。そうだそこから浸水したらダメだガンバレ。やはりタイタニックのように「タイフパニック」なのだ。外のバスなども身体を大きく揺らして今にも海に落ちそうだ(どこに海があるねん)。
 仕方ないので、台風が通り過ぎるのを待つしかない。そして橋が開通したら、私にとって未知の国「浪速」に行き、大阪までたどり着き新幹線に乗るのだ。でも、私は関空に来ている電車の名前しら、知らない。何しろ私にとって「関空」は日本国内のアンカレッジやフランクフルトのように乗り換えだけしか考えて無かったのだ。
 まず、本屋へ行って「るるぶ・大阪編」を買おう。さて、いつまで続くのか、私のモバイルならぬ、「サバイバル日記」帰国編。早く日本にかえりたい。

 (なかなか、ひっぱってすいません。とにかく大変だったんです。)


第17話へ続く(帰国編 第3回)

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