fukuda's 増刊号
 
 
 
1998.9.15
 

第12回 一路、ベネチア!
噂には聞いていたが、なんだこの道路は。

 ドイツのアウトバーンとともにイタリアの「アウトスロラーダ(高速道路)」も無制限そくどで走ると聞いていたが、ホントに凄い。右側通行なので3車線の右側は低速車。真ん中が普通車。そして左が超高速車用と徹底しているのだ。
 日本のように追い越し車線をゆっくり走っていたら、あっという間に脅されちゃうのだ。我々の車も平均速度130kmの巡行で追い越し時などは160〜170kmまで加速する。その状態を、後ろ5m位まであおってくるのだから、すぐに車線変更だ。
 しかし、この仕組みは危ないが、とても合理的で燃費も良いし、あっという間に目的地に着く。我々はモンツァを出てほぼ250kmあるのだが、平均130km巡行なので2時間で着いた。その間、ブレーキを踏むことは無いのだ。トラックなど遅い車は右側を連なっているし、元気の無い車はみんな道を譲るのだ。これは自動車の弱肉強食と言えるだろう。これなら、ポルシェやメルセデスがオーバー200kmの性能があるのも当然だ。あのスピードを日常使っているのだから。また、その為にヨーロッパ車の走行安定性が良いのも当たり前だ。我々の車は1200ccのランチァだったが、全然不安定感はない。残念なのはエアコンがないこと位。日本では全社に標準装備の様なエアコンもこの国では豪華装備となるのだ。
 とにかく、日本のスピード狂もここではたじたじになるだろう。

 さて、ベネチアに着き、町の外のパーキングに車を預けて、船でホテルへ向かう。絵はがきで見たことのある風景が現れてくる。この映像は何百年も同じ絵はがきを維持しているのだ。アカデミア美術館を過ぎて終着駅サンタ・ルチア駅に着く。

 ホテルの部屋は4階で建物の最上階で天井が斜めになっていて、宮崎アニメのような部屋である。窓の下には裏町の風情が覗ける。

 早々に外へ出て、また船に乗り、有名なサンマルコ広場向かう。船から見る建物と水の量は今年の夏の北関東の洪水のようだ。みんな床上浸水ギリギリだ。これを見ると地球温暖化はベネチアにとって、死活問題である。

 あのゴンドラも見方を変えれば救助船に見える。今年、洪水にあった人はしばらくベネチアには来ない方が良いかもしれない。

 サンマルコ広場の前のドゥカーレ宮殿前に着くとすでに陽はすっかり沈み暗くなってしまった。対岸にあるサン・ジョルジョ・マジョーレ教会にはかすかな陽が射してこんな映像が撮れた。

 ドゥカーレ宮殿の裏手へ行くと有名な「ため息の橋」がある。右側に牢獄があり、そこへ囚人が渡るときにこの窓から外を見てため息をつくという橋の由来だが、私はこちらへ着てからホームページを作る囚人になっている。「ふ〜」。


「ため息の橋」はライトアップ。ちょっと残酷な感じ。

 サンマルコ広場すぎて、町の中に入ると有名ブランドの店がいっぱい。でも私にゃ関係ないものばっかりさ。ベネチアは海運の都市だからいろんな物がゴチャゴチャあってショールームとしてはおもしろい。ちなみにしてのアールヌーボ時代の女性人形は綺麗で欲しかったが、お高いのだ。そこでビデオ映像で我慢した。

 そんなこんなで歩いていて、ついに私の探していたものが見つかりました。多分大半の人には興味の無い物、手帳です。自称、手帳評論家の私としては絶対こんなイメージの手帳がイタリアにはあると信じていたのですが、やはり有りました。店はしまっていますが、明日、買いに来ることにしよう。この手帳については、いつかfukuda'sで特集します。

 お腹がへったのでレストランに入り、海辺の味をと思い「イカスミのリゾット」を頼んだのだが、真っ黒けっけなのだ。解ってはいるが、なんか色物を飾ればいいのに。この国の人は食べれりゃ良いじゃんてか。しかし、味はグー。なぜなら腹もグーだったから。

 さてさて、ホテルにもどって早速モバイル開始。このホテルは0発信で簡単に外線がかけらるので設定は簡単だ。でも知らない人には絶対出来ないだろう。私もコモ氏に教えられてなるほどと思った次第。後日、fukuda'sの方に説明します。
 ここから、ローミングの為にベネチア局内のアクセスポイントにかけた。無事に繋がりまずはメールの確認だ。日本での仕事の経過が解ってとても便利。また応援してくれる読者のみなさんのメールも楽しみです。特に今回、丸谷さんの指摘でイタリアGPの見出しをハショルなとのご指摘があり、ごもっともと思い早速、改訂いたすことにしました。

 しかし、今晩は眠いのです。ここベネチアは食後酒(グラッパと言う)のメッカでワインで食事をしてグラッパで仕上げたので本日は休刊します。(ホントはほとんど毎日、酒が入っているが)
 そんな訳でメールを確認しただけで、本日はお休みします。ボナ・ノッテ。

 


第13話へ続く

(工事中の場合は、もう少しおまちください)

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